【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚
「美鈴、どうしたの?」
「え? あ、ううん。なんでもない。わたし、着替えてくる」
そう言ってわたしは、部屋へと戻った。
◇ ◇ ◇
「美鈴さん!」
「すいません。遅くなってしまって」
「いえ。俺も今来た所だから」
初めてのお見合いの日から三日後、高木原さんから【また会えないかな?】という連絡がきた。お母さんにそれを話すと、【行ってきなさい】と言われたため、またお見合いという名のデートに行くことになったのだった。
待ち合わせ場所はとある駅前の改札だった。なぜそこなのかは分からないけど、指定された場所に行くと、すでに高木原さんは到着していたようで、わたしに気づくと笑顔を向けながら手を振ってくれた。
「また来てくれて嬉しいよ。 ありがとう、美鈴さん」
「……いえ」
そんなことを言われると、少し恥ずかしい気持ちになる。だけど今日で会うのは二回目だ。どこに行くのか全く想像もつかないのが事実だ。
「今日は美味しいパンケーキを食べに行きましょうか」
「あ、はい」