【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚



「美鈴さんとなら、ずっと明るい未来を作っていけそうだなって、勝手にそう思ってます」

 そう言われたわたしは、恥ずかしくなって「そうですか?」と小さく答えた。

「そうですよ。美鈴さんはとても素敵な人だ」

 そう言われて高木原さんの方に振り返ると、高木原さんはそっとわたしの左手を握りしめた。

「……高木原、さん?」 

 急に手を握られてドキッとしたわたしは、ちょっとだけ顔を伏せてくなった。

「俺、本当に美鈴さんとなら、幸せになれるかもしれないって。そう思ってますよ」

「……ありがとうございます」

 そう言ってもらえるのは本当にありがたいことだ。……やっぱり母の言う通り、わたしはこの人と結婚するべきなのだろうか?

 高木原さんとなら、わたしは本当に幸せになれるのかもしれない。そう思ったのもまた、事実だった。

「美鈴さん」

「……はい」

「改めて言わせてほしい。……俺と、結婚を前提にお付き合いしていただけませんか?」

 そう言われたわたしは、彼のその目を見つめながらこう答えた。

「……はい。よろしくお願いします」
< 25 / 112 >

この作品をシェア

pagetop