【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚
「美鈴さんとなら、ずっと明るい未来を作っていけそうだなって、勝手にそう思ってます」
そう言われたわたしは、恥ずかしくなって「そうですか?」と小さく答えた。
「そうですよ。美鈴さんはとても素敵な人だ」
そう言われて高木原さんの方に振り返ると、高木原さんはそっとわたしの左手を握りしめた。
「……高木原、さん?」
急に手を握られてドキッとしたわたしは、ちょっとだけ顔を伏せてくなった。
「俺、本当に美鈴さんとなら、幸せになれるかもしれないって。そう思ってますよ」
「……ありがとうございます」
そう言ってもらえるのは本当にありがたいことだ。……やっぱり母の言う通り、わたしはこの人と結婚するべきなのだろうか?
高木原さんとなら、わたしは本当に幸せになれるのかもしれない。そう思ったのもまた、事実だった。
「美鈴さん」
「……はい」
「改めて言わせてほしい。……俺と、結婚を前提にお付き合いしていただけませんか?」
そう言われたわたしは、彼のその目を見つめながらこう答えた。
「……はい。よろしくお願いします」