【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚
「でもお母さんは、わたしが幸せになることを一番に願ってるって」
「それはお前、母さんは美鈴のこと大好きだから。そう言うに決まってるよ」
「んー……。そういうものなのかな?」
分からないけど、でもわたしも、お母さんのことは大好きだから。純粋に嬉しい。
「親父はまぁ、取引先っていうのもあると思うけど」
「……なるほど」
「まぁ、とにかく美鈴。お前は幸せになれ。 いや、その御曹司に絶対に幸せにしてもらえ」
と、お兄ちゃんは念を押すようにそう言った。
「……うん。まぁお兄ちゃんにも、幸せになってほしいけどね?」
「俺は今彼女いるけど、こっちで結婚するつもりはないからさ。今だけって感じだし」
そっか。彼女いるんだ……。でも、やっぱりあっちでは結婚するつもりはないんだ。
「まぁあと二年したら、俺は日本に帰るし。そしたらどっかのご令嬢と政略結婚でもさせられそうだけどな?」
「そうかもしれないね」
お父さんやお母さんなら、そうしそうな気がしないでもない。
「まぁ美鈴、体に気を付けて頑張れよ?御曹司と幸せになってくれ」
「うん。……じゃあね」