【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚
「もうっ、やめてお父さん……!」
わたしは髪の毛を手ぐしで整えた。
「美鈴、幸せになるんだぞ。お父さんもお母さんも、お前たちが幸せが一番なんだからな?」
「……ありがとう。わたし、幸せになれるように頑張ってみるから」
わたしがそう言った後、お父さんは「頑張れよ。何かあったら、いつでもお父さんに相談してきていいんだからな?」と言って笑った。
「ありがとう。でも相談なら、お父さんじゃなくてお母さんにするから大丈夫」
「そんなこと言うな! お父さんだって何か役に立てることがあるかもしれないぞ?」
「うん、大丈夫。お父さんよりもお母さんの方がアドバイスくれるから」
わたしがそう言った後、お父さんは「そうかぁ……。お父さんはショックだよ」と言いながら部屋を出て行った。
「……ありがとう、お父さん」
お父さんのこういう優しさも、嬉しい。