【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚



 お母さんもお父さんも、今日のことをきっと喜んでくれるだろうなとは思う。特にお母さんはすごく喜んでくれると思う。

「美鈴っ!」

 そんなことを考えながら歩いていた時、走ってくる梓さんの姿が見えた。

「え、梓さん?」

 なんでここに?

「送っていくよ」

「え?でも……」

 家にいたのに、わざわざ送ってもらうなんて、そんな申し訳ないこと出来ない。

「いいから。送っていきたいんだ」

「……ありがとうございます」

「行こうか、美鈴」

「……はい」

 こうして手を繋いで歩くことも、今では本当に幸せに感じている。

「母さんが、美鈴のこと気にいってくれたみたいでさ。 美鈴のこと、とてもいい子だって言ってた」

「え、そうですか?」
 
 そう思っていだたけたのなら、嬉しい限りだ。

「本当だよ。俺は美鈴みたいな美人な人と結婚出来ること、幸せだなって思うよ」

「……ありがとうございます」

 そう言ってもらえることが、わたしにとっては何より嬉しいことだ。

「美鈴、好きだよ」

 そう言って梓さんは、そっとわたしの唇に触れた。
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