【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚
梓さんのその言葉に、わたしは「そうだったんですね」と答えた。
「そのくらい、君に魅力を感じていたんだろうな? 流奈みたいに着飾っている訳でもないのに、すごく可愛く見えた。なのに大人っぽい雰囲気もあって。……着ている服もそこまで高級な物ではなかったと思うけど、美鈴にとても似合ってるなって思ったよ」
「……梓さん」
わたしは割と高級な服は確かに好きではない。それはきっとお母さん譲りだな。お母さんも割と高級な服はあまり好きではないようだった。 だけどそんな所までみてくれていたなんて知らなかった。
「だから俺は、君とのお見合い話を快く引き受けた。だって、実際に俺は君と会って話してみたかったしね?」
「……こんなわたしを見つけてくださって、ありがとうございます」
「本当に。君を見つけられて良かったと思ってる。……今まで俺が出会ったことないタイプだったから、美鈴は。そのくらい、今俺は君のことが愛おしいんだ」
梓さんにそう言われるととても嬉しくなった。だけどわたしなんかでいいのかな?そんな不安がどこかにあった。
「……梓さん」