【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚
「ねえ、お兄ちゃん」
「ん?」
「わたし、幸せになるから。 お父さんとお母さんみたいな、素敵な夫婦になるからね?」
わたしがそう言うと、お兄ちゃんは「ああ。幸せになれ。これ以上ないってくらいな?」と言って笑った。
「うん。結婚して子供が出来たら、お兄ちゃんにも顔見せてあげるから」
「おお。じゃあその時を楽しみにしてるよ」
「まぁ、いつになるか分からないけどね」
「その時は、報告しろよ?」
お兄ちゃんのその言葉に、わたしは「うん。当たり前だよ」と答えた。
「じゃあ俺、もう寝るわ。 おやすみ、美鈴」
「おやすみなさい」
電話を切ったわたしは、パソコンを閉じてベッドに横になった。
◇ ◇ ◇
「お父さん、お母さん。この度は、お招き頂きありがとうございます。 ふつつか者ではございますが、どうぞよろしくお願い致します」
それから一週間後、結婚の挨拶をするため、梓さんは家にやってきた。そんな梓さんを見て、お母さんは「こちらこそ、いつも美鈴がお世話になってます。 今日はゆっくりしていってね?」と話した。