【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚
「高木原くん、ようこそ我が家へ」
「あ、西園寺社長! 本日はどうぞ、よろしくお願いします」
「今日は美味しいものをたくさん用意したから、ゆっくりしてってくれ」
「ありがとうございます」
お父さんも梓さんが家に来るとあって、今日は珍しく休みの日だけど家にいる。いつもならどこかに出かけたり、書斎で仕事をしたりしているのに。
「さ、どうぞ高木原さん。上がって?」
「ありがとうございます。 あ、そうだ。これ、うちの両親からです。どうぞ皆さんで召し上がってください」
梓さんは手に持っていた紙袋をお母さんに手渡した。
「あら……。そんなに気を遣わなくてもいいのに。もうすぐ家族になるんですから、わたしたち」
「いえ。親父とお袋から失礼のないようにと言われておりますので」
梓さんは丁寧な言葉遣いで、そして丁寧な対応でお母さんを驚かせていた。そして「高木原さん、礼儀正しいのね? きっとご両親の育て方がいいのね」と言って笑っていた。
「どうぞ。 今美味しい紅茶淹れてくるから、座ってくつろいでてて?」
「ありがとうございます」