【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚
「あ、あの……。お母さん、西園寺社長……」
「「はい」」
紅茶を一口口にしてから、梓さんは緊張した表情でそっと口を開いた。
「……あの、僕は美鈴さんと、正式に結婚したいと思っています。 どうか、僕たちの結婚を認めていただけないでしょうか?」
その声は緊張しながらも、とても力強かった。
「もちろんよ。美鈴のこと、よろしくね?」
「梓くんなら、美鈴のことを幸せに出来ると信じているよ。 美鈴のことを、末永くよろしくな?」
「はい。必ず幸せにします。 約束します」
お父さんもお母さんも、わたしたちの結婚をすんなりと認めてくれた。お母さんもお父さんも、ようやくこの日が来たんだなと、嬉しそうだった。
「ありがとうございます。 必ず、美鈴さんを幸せにします」
「よろしく頼むわね?美鈴のこと」
「はい」
梓さんの固かった表情は和らいでいて、いつの間にか笑顔が見えていた。
「今度とも、公私共によろしく頼むよ?」
「はい」
こうして無事に結婚の挨拶を済ませたわたしたちは、次の日の午前中、婚姻届を提出した。