【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚
「とりあえず、今日はこれくらいにしようか。今日はもう遅いし、ゆっくりしようか」
「うん」
新居に引っ越してまず、部屋の片付けと、ベッドの設置、食器の片付けなどを行った。ふたりの荷物が多い分、片付けも大変だ。ふたりで住む部屋はそんなに大きくなくていいかな?と思ったけど、なんだかんだ荷物が多いからやっぱり広い部屋で正解だった。
梓さんの仕事部屋、わたしの部屋、そして夫婦の寝室に大きめのウォークインクローゼット。わたしの大好きな小説の本棚など、ありとあらゆるスペースを活用した。
「この部屋が、今日から俺たちの寝室だな?」
「そうだね」
結婚したというのに、実はわたしたちはまだ初夜を迎えていない。結婚しても新居が決まるまで実家に住んでいたため、初夜を迎えることが出来なかった。
「ようやく、俺たちは今日初夜を迎えられるのか。長い道のりだったな?」
「フフフ……。確かに」
新婚なのに初夜がまだなんて、ちょっとおかしいのかもしれない。だけど今日、ようやく初夜だ。
「これで毎日、美鈴を抱いて寝れるな」
「ええ?」