【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚
「清乃(きよの)も同じこと言ってたぞ」
「え、本当に?それは嬉しいな」
でもまさか、留学先での彼女とは本当に別れてこっちで結婚するとは思ってなかったけど、まさに有言実行だ。
「美鈴も早く子供欲しくなるだろ?」
「まぁね。 だけど今は、梓さんとふたりでまだ過ごしたいと思ってるから、子供はまだもう少し先かな?わたしたち、新婚旅行にもまだ行けてないから」
「あ、そっか。新婚旅行、まだだったのか」
「うん」
お父様の専属秘書である梓さんは、とても忙しい。だから今はまだ、新婚旅行には行けないんだ……。 だけど仕事が一段落したら、必ず新婚旅行に連れてってくれると約束してくれたから、その時まで気長に待つつもりだ。
別にふたりの時間はまだこれからたくさんあるし、いくらでも旅行に行ける。だから焦らずゆっくりと、夫婦の時間を過ごしていきたい。
「美鈴の旦那、優しいもんな。それに比べて俺の妻は……」
「わたしがなんだって?」
「えっ!? あ、いや!なんでも!」
清乃(きよの)さんはお兄ちゃんよりも年上ということもあって、ちょっと怖いらしい。