幼なじみだけどそうじゃない・・・!!
「あぁ、足遅いし力も大してないもんな?」
「よく分かってんじゃん」


さすが長年同じ学校に通ってるだけはある。

私の運動音痴は見事にバレてたか。


「まぁ無駄に勢いだけあるんだから何とかなるんじゃね」
「それでノーコンだけどそれっぽさが出せればなぁと」


今のはちーくんなりのフォローなのだろうか。言葉選びは下手くそだけど。

だったら嬉しいな。

ここはポジティブにそういうことにしておこう。

バチは当たらないはず。


「そういうちーくんはどうなの?」
「選抜リレー」


あーやっぱり、と思いながら会話を続ける。


「もしかしてアンカー?」
「よく分かったな」
「昨日あれだけはしゃいでたら聞こえるよ」
「は?聞こえてたのか?」
「うん」
「うわ恥ずっ」
「好きな人のために頑張るんだってね?」


さっきちーくんがしたような悪戯顔でちーくんの顔を覗き込んだ。

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