幼なじみだけどそうじゃない・・・!!
よしよし、私にしてはまともに会話出来てる。


「ああそうだよ。見るか知らねーけどな」


半分やけのちーくんはそう言ってのけた。


(あ・・・・─────)


耳がほんのり赤くなっている。

好きな人のことを考えて照れてるんだ。

自分で話題を振ったくせに胸が痛むなんて、我ながら馬鹿なことをした。


「大トリだから皆見るんじゃない?」


何とか普通を装って話を続ける。


「一華も?」


(え、なんでここでわざわざ私の名前を出してくるの?)


「うん。飛奈ちゃんも出るって言うし」
「あっそ」
「そういえば、澤くんの好きな人って飛奈ちゃん?」


さっさと話題をずらそうと強引に切り出した。

< 106 / 200 >

この作品をシェア

pagetop