幼なじみだけどそうじゃない・・・!!
そして触り心地がとてもいい。

高かっただろうな。

そっとタオルを持ち上げ、自分のように寄せる。

一華が自分で店に出向いて俺のことを考えながらこれを選んでくれた様子を想像して幸福に浸る。

使った方がいいんだろうが、出来ることならこのまま保存したい。
洗ったらそのうち傷むし。

本音を言うなら今から家に引き返して誰もいないところでガッツポーズしたい。

出来ることなら真っ赤になっている一華の頭撫でたかった。可愛かった。あそこに変質者がいれば迷わずに誘拐するレベル。


「え、何タオル抱きしめてニヤニヤしてんの?」


少々思考がハッピーになっている俺を現実に戻したのは毎度のことながら和哉だった。


「それ愛し愛しの糸瀬さんから?」
「・・・そーだよ悪いかよ」
「いーや全然。あの子相当悩んでたからなー。お前が喜んでくれて安心してるだろ」
「は?待て、なんで悩んでたって知っているんだ?」


俺がそう指摘すると和哉は気まずそうに視線をずらした。

何で和哉がそんなことを知っているんだ?

一緒に買いに行ったとか・・・?

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