幼なじみだけどそうじゃない・・・!!
いや、一華に限ってそんなことは有り得ない。

有り得て欲しくない。


「あっ・・・あー・・・・・」


有無を言わせないとじっと睨んでいると、観念したのがポソリポソリと話し始めた。

一言も聞き逃さないようにじっと耳を傾ける。


「いや、ちょうどそれ買いに来てたところにばったり会って・・・で、店に入りにくそーだったから、付き添った、だけ」
「は??」


なるべく俺の逆鱗に触れないようにしたのだろう。
所々区切りながら説明された。


(付き添ったってなんだ付き添ったって)


いくら嫉妬したからって付き合ってもいないのに彼氏ズラするのはどうかと思うから、ここはイライラしながらも黙り込む。

悶々としているとふと和哉のテンションが無駄に高かった日を思い出した。

まさか部活の買い出しに行っていた時に偶然で会うとは・・・・・。

その偶然は狡いと思う。

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