幼なじみだけどそうじゃない・・・!!


気に使われたと思っていたが勘違いだった。

こいつはこいつで自分のことに精一杯だったわ。


「好きにすれば」
「んじゃ行ってくるわ」


そう言うと軽快な足取りで毛利たちの元へ向かう。

あいつのそういう度胸は素直にすげぇなと思う。

その後どんなやり取りをしたかは知らないが、あっさりと同じ係に決めて帰ってきた。


「内装係だってよー!黒板に名前書いておいたから!」
「はっ・・・まじ?それって黒板アートとかやるよな?」
「まぁそうだな」
「マジか・・・・・」
「え、もしや地雷?」
「いや、まぁ・・・」


一華いるしいいかと片付けたいところだが、そういう問題ではない。

俺は生まれてこの方絵が壊滅的に下手だ。

美術の評定はかろうじて2。
ペーパーテストがなければおそらく1だっただろう。

どうせなら一華にかっこいいところを見せたかった。
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