幼なじみだけどそうじゃない・・・!!
「お前マジ大丈夫か。それって付き合ってるって言えんのか」
「・・・さぁ」
「『さぁ』ってお前・・・。一緒に帰る約束はしないのか?」
「部活してる時間任せるの申し訳ないだろ」
「え、じゃあ登校は?」
「朝練に合わせてたら早く起きなきゃいけなくなるだろ」
「あー・・・・・・」
俺の言い分に気まずそうに納得した和哉は首に手を回し、斜め下を見た。
「今のお前に言うことじゃないんだろうけどさ」
「うん」
「文化祭で毛利に告るってあり?」
「はっ?」
思わず和哉の顔を凝視したが、頬が薄桃色になっていることから本気で言っていることが伝わってきた。
沈黙が堪えたのか和哉は口早に言い訳を話し出す。
「や、だって係でいつもより話せてるし、今年は『未成年の主張』やるらしいじゃん?もうこのたい逃したら無理そうだし。ほら、恋愛事にはタイミングが大事って言うし?」
「・・・それを人は文化祭マジックって言うらしいぞ」