幼なじみだけどそうじゃない・・・!!
「は?いつの間にそんなに話進んでんだよ・・・」
「なんかごめん」
この一連の流れをちーくんに伝えると、開口一番にそう言われた。
今は体育館でダンス部のパフォーマンスの真っ最中だ。
ゆめちゃんの晴れ舞台を見ようと飛奈ちゃんと体育館を訪れた時、ちーくんと澤くんの姿があったからちーくんの服の裾を掴んで呼び止めたのだ。
すると流れ作業のように飛奈ちゃんが澤くんと人混みに紛れて行った。
それからちーくんに促され、あまり人目を晒されないように体育館の1番後ろで壁にもたれかかったのだ。
ちーくんをすっかり置いてけぼりにしてしまったと反省していると、ちーくんは優しく笑った。
「・・・まぁ一華が1歩踏み出せたってんからいいんじゃね」
「・・・・・・ありがと」
私も微笑み返すと、スルッと手を繋がれた。
「!? ちーくん・・・・・!?」
「何だかんだ放置されてたから」