幼なじみだけどそうじゃない・・・!!
俺にビビってる割にはきちんと意見してくるし。


(あーやばい。本当にやばい)


1人で悶々としていると、左耳のイヤホンが取られた。


「なーにニヤニヤしてんの?千景〜」


犯人は予想通り和哉。


「やっぱ顔に出てたか・・・」


長く息を吐きながら背もたれに身を任すと、「らしくない反応だな」と和哉に顔を覗き込まれた。


「もしかして糸瀬ちゃんとなんかあった?」


早速図星を刺され口角がじわりと上がる。押さえつけが効かなかった。


「何その反応。くっそ気になるんだけど」
「朝、駅で一華に会って・・・そんで2人のときだけだけど、無事ちーくんって呼んでもらえることになった」


しどろもどろながらも和哉の顔は見る見る明るくなっていった。

一方、俺は明確に今朝のことを思い出しぽわぽわしてきた。
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