幼なじみだけどそうじゃない・・・!!
しかも自分の世界にほぼ入っていたから、ここまでの会話がうろ覚えだ。


「なんかある?ってかまず何番がいい?」
「えっと、私も⑤でいいと思う・・・。り、理由だけど、えっと・・・・・」


視線が私に集中していつも以上に言葉が詰まるし、顔全体が赤くなっていく。
震える手で黒板を指しながら説明をする。


「SDGsに関連させたら先生受け良いと思うから、あ、あそことか、無理矢理こじつけて・・・」
「おっ、それいいじゃん。糸瀬さん頭良ー!」


最後の方の言葉は有耶無耶になってしまったが、杉山くんが最初に賛同してくれた。

それに安心して有難うを言うタイミングを逃し、会釈だけになってしまった。

そんな光景を見てちーくんは微かに笑っている。


(話題振ってくれたことは嬉しいけど、お願いだからこっち向いて笑わないでちーくん!!!)


ちーくんの方を見ずに訴えたが伝わるはずもなかった。

半田さんは表向きは明るく振る舞っているけど、目が笑っていない。

次の次の授業では実際にどこかインタビューに行くらしい。

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