幼なじみだけどそうじゃない・・・!!
私を仲介人にする必要性を感じない。
じゃあ他クラスの子?それか先輩?
ちーくんがわざわざ話しかけに行ってたらとっくの昔にその情報が広まるはずだし。
「一華」
「えっ」
例によっていきなり話しかけられたが、慣れてきたおかげで硬直はしなくて済んだ。
「ま、周りに聞かれるでしょ・・・!!」
「大丈夫。今それどころじゃないから」
「え?あ、あぁ・・・」
周りを見てみると、みんなとあるプリントを見て様々な感情をあらわにしている。
さっき期末テストの範囲表が配られたのだ。
今日からテスト週間。
勉強できない方ではないが、憂鬱なものは憂鬱。
「俺バカなの知ってるよな?」
「うん」
「だから勉強教えてくんね?」
「ええ!?」
変化球を投げられて過剰にびっくりしてしまったが、幸い周りも騒いでいて目立たなかった。