幼なじみだけどそうじゃない・・・!!
ちーくんは基礎問題から始めたらしく、そこら辺はワークにヒントが書いてあるので普通に解けていた。

聞かれなければ私に役目はないので自分の勉強を進められた。

集中さえすればちーくんの存在は気にならなかった。

よかった・・・。

むしろ集中していないとやっていけないので、心做しかいつもより捗っている気がする。


「一華、ここ・・・」
「!!?」


真面目に勉強しているなと思っていたちーくんが私の方に身体をかたむけてきたので硬直した。

それも一瞬、すぐに立て直してちーくんが解いている問題を覗き込んだ。

少し段階が増えたただけだ。これなら難なく教えられる。


「えっと・・・ここは先にXでまとめて・・・・・・」


説明をしているところをさす指が震える。止めようと思っても余計震えてしまう。

幸いなことにちーくんにそんなことを気にする素振りなく、私の説明を頷きながら聞いてくれていた。

< 69 / 200 >

この作品をシェア

pagetop