幼なじみだけどそうじゃない・・・!!

「誰だから聞かないんだ?」
「・・・聞いたら教えてくれるの?」
「いや言わんけど」
「・・・・・・・」


ジト目でちーくんを見るとちーくんはふっと笑った。柔らかい笑顔だった。


「そんな顔で見んなよ」


それはこっちのセリフ。

この顔好きな人に見せてばすぐに落ちると思う。
かくいう私もうっかりときめきかけた。


「ちーくんのせいじゃん。・・・勉強続きしよ?」
「ハイハイ」


会話を切り上げて自分の課題に意識を向ける。

ときめいちゃダメだ。

ちーくんには好きな人がいる。

ときめいたところで無意味。

私なんかがちーくんの邪魔をしちゃいけない。


(だからって好きでもない人と2人で勉強会って、変な勘違いをさせてもおかしくないんだからね・・・?)


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