私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
そんな興味もわいてしまい、私は思い切ってそのチョコレートとやらを一粒口の中に放り込んだ。
「……んっ!……おいしっ!」
初めての味、衝撃の味だった。
見た目とは違って、濃厚な甘さが口に広がって、とろけていく。
本当に甘いのだが、不快ではない。
そして、中には……木の実?コリコリとした音の正体は、木の実だった。
「だろぉー?私の大好物、ナッツチョコ」
私の反応に、聖威はまるで自分の手柄のように得意気、自慢気な顔をしている。
うんうんと頷きながら。
「本当に、こんな美味いものを知らないなんて、女として人生の半分損しとるわ」
本当に。人生半分損してるかも。
こんな美味しいものなら、毎日食べたい。
伽藍様のおやつとか、お茶会にも出てきたら絶対みんな絶賛するよ!
「何これ?甘くて美味しい!とろけるし!……これ、何で出来てるの?」
「うーんと。カカオ豆」
「かかおまめ?」
「カカオ豆を炒って皮剥いて潰して、砂糖とかバターとかいろいろ入れて練って、中にナッツ入れて固めるんだよ」
「へぇ!」