私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
それから、聖威にチョコレートについて詳しく話を聞いては夢が膨らんでいった。
いつかお茶会にこのお菓子を出してみたい、なんて。
罪人として追われている身のはずなのに、こんな胸踊る気持ちになってるなんて、厳禁ね。
そう呟くと、「それが女子の悲しいサガ、チョコレートの威力だっつーの」と聖威は笑っていた。
まずは、そのかかお豆が天界にあるのか、探すところから始めないとなぁ……これもまた、竜樹さまに聞いてみよう。
しかし……冤罪とはいえ、追われているお尋ね者の身で、こんなに楽しくやっていていいのか?
と、思えるぐらい、穏やかに時間が過ぎていった。
普段は侍女として、伽藍様のお世話をしていたから、忙しく時間は過ぎていった。「それがやることないなぁ」と、時間を持て余すだなんて。
こんなにのんびりしたのは、久しぶりかもしれない。
そして、日も沈み、夜が訪れる。
時間が経てば、お腹も減る。
なので、食卓を囲んで夜の食事の時間となった。
何だか……食べてばかりのような気がする。
今晩も、食卓に並んだ料理は目新しいものばかりだった。