私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
確かに、侍女同士の噂話でも竜樹様の逢瀬は何かと話題になる。大人の階段を昇っている最中の年頃であれ、今をときめく有望株の美男のことだ。
『まだお若いのに……でも、きゃっ!』なんて、盛り上がっていたなぁ。
そんな中、聖威は「下ネタは管轄外ですよ……」と、そっぽ向いた顔は赤らんでいた。
そこと寝顔は少女なんだ……。
「だいたいおまえらはしつこいんだよ!人のプライベートに勝手に入ってくんな!というか、盛り盛りに盛るな!話題にするな!」
「それは無理な話でしょー。おまえのオンナ話、帝宮侍従・侍女の格好のオカズだぜ?俺たちの昼メシも進む進む」
「ったく!相変わらず人を弄るのが好物なんだな!……せっかく朗報を持ってきたのに!」
「朗報?!何だそれは!」
小競り合いが始まりかけたところで、竜樹様の言葉にいち早く反応したのは、聖威だった。
照れた赤面も一気に消し飛び、戦士の真剣な表情となっている。
私たちの手も止まり、全員が竜樹様に注目した。
竜樹様はひとつ咳払いをしてから、口を開く。
「韋駄天様が表に出る催しが開かれる。恐らくそこで……接触出来ると、思う」