私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。

「……催し?」



ーーー本日、善見城に登城し、何かと理由をつけて、韋駄天様との面会を思い切って申し込んだ竜樹様だったが。

韋駄天様の予定が立て込んでいて、調整を取るのが難しく、実現したとしても数日後になるとのことだった。



そんな中、二日後に騎士団主催で催しが開かれるとのことを耳にした。

だから、面会も難しかったのだ。



「少年少女剣術大会……?」



竜樹様は、頷く。



「騎士団主催の一大行事だ。主催者の一人として韋駄天様は表に出る。……そこが、絶好の機会の最短だ」



ーーー少年少女剣術大会とは。

齢10歳になる神族の令息令嬢が集められ、剣技の腕を競い合う大会。試合を一対一で行い、勝者同士でまた試合をして、最後まで残った者が、優勝。

神族にとって、自分らの子をお披露目する最初の機会、といったところだ。

少年少女とはいっても、剣術大会なので参加者のほとんどが令息、男の子。

まあ、男の子の初めての表舞台、デビュタントとなるわけだ。

しかし、昨年は令嬢が初の優勝。迦楼羅王の令嬢だった。



「ほう。そのちびっこ剣術大会に、韋駄天サマとやらが参加するのか」

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