私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。


「へぇー『王領』ねぇ。領地管理してるっつーなら、相当な権力もあるってわけ」

「そうね。身分としては四天王将軍配下で、天部衆よりも下だけど。でも、発言の強さは天部衆よりもあるわ。各領地の恩恵を受けている身でもあるし」

「恩恵?」

「ええ。まず、各『王領』は魔族の手から、この須弥山の守護を担う。それぞれ騎士団、神術士団を配置して、魔族をこの須弥山、忉利天に近付けないよう、討伐に従事してるの」

「ほぉ」



この天界は、常に魔族の侵攻に晒されている。

世界全体に守護の結界が張られているとはいえ、魔族らは『紫の門』という空間転移術式を使って、天界に乗り込んでくるのだ。



……そんな魔族の手から、天帝様の住まいである須弥山、忉利天を護るのが、王領の主『天竜八部衆』。

天竜八部衆の『王領』に配置されている騎士団、神術士団が、討伐を命じられているのだ。

もちろん、善見城内にも、韋駄天様が籍を置く騎士団や、竜樹様が出入りをしている神術士団がある。

しかし、それらはあくまでも天帝様の近衛であり、王領に配置されている騎士団、神術士団が魔族討伐の任を与えられているのだ。

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