私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
……バカ、とは聞き捨てならないんですけど。
「……んっ……」
ようやく、視界に光が戻ってきた。と、同時に頭にピリッと痛みが走る。酷い頭痛……。
頭痛の波が落ち着いてから、恐る恐ると目を開ける。
そこは、拠点である古民家の居間。私はそこにある長椅子に寝かされているよう。
(私……どうしたんだっけ)
「……で、そこはどこまで竜樹に説明するんだ?そもそもこの世界は本当に知らないのか?」
「……知っていたら丁重に保護するだろうよ。それどころか姫君に剣握らせてんだぞ?あの家族わ」
「いや、むしろロリ姫が『闇』神力持ちーの、聖域持ちーのと知った竜樹の反応が見たいぞこりゃ?ブフー!」
「あほ。我々は月輪界の者だ。異世界の一族の事情に首を突っ込んではいけない。……私に任せろ」
頭はボーッとするが、話し声がはっきりと耳に入ってくる。寝ている私のすぐ傍で、話をしているようだ。
銀太さんの声もする。善見城から一人で戻ってきたんだ。
話の内容は、よくわからないけど。