私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
頭の中も少しずつスッキリしてきて、長椅子の上でモゾッと体の向きを変える。
すると、私の体動に気付いたようだ。
三人が一気に振り返って、長椅子にいる私を見る。
「……あっ、舞空」
「おー!起きたのー!」
「あ……」
起きた、ということは私は寝ていたんだろうか。……だなんていうその状況も、寝てしまったその理由も、実は何となく理解している。
「舞空、おまえ……急に神力を大量に扱ったからだ」
「あ、うん……」
聖威はやれやれといった呆れた表情で、こっちを見た。
「暴走して空になった姫君の神力を、治癒で補充するなんて。そんな神力が多く必要になる術、普段から神術使ってるわけじゃないおまえが使ったら体に負担がくるよ」
え、説教?
……いや、それとも。
それに、私もこうなるかもしれないと、わかっててやった部分もある。
「うん、わかってたけど……ごめん。姫様が危ないと思って、つい」
そう言って、軽く頭を下げる。
すると、私の素直な謝罪を前に、聖威は「うーん……」と、首を捻っていた。