私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
今からやろうとしていることを冷静に考えると、足が竦んでしまいそうになる。
周りの目から見ても……一介の侍女が、成りすましの姿とはいえ、主である天部衆の武官を申し立てる。これは今までにない前代未聞のことだ。恐らく、注目度も高くなる。
そんな多くの思惑が存在する、沢山の視線を受けて、堪えられるだろうか。
(……いや、違う)
いろいろな、もしものことに怯えてはいても。
私の中の答えは、もう決まっている。
《舞空お嬢さんは、やってもいない罪を散々責められ続けたんだ。不信感いっぱいだろうよ》
《おもいっきり私刑じゃねぇか?それが許されるなんて、何なんだこの世界は》
……ここにいる人たちは、唯一、私が罪を犯していないと認めてくれた人たちだ。
その上、手を差し伸べて、助けてくれた。
そんな人たちに、協力をしないわけがない。
自分の名誉回復云々よりも、私はこの人たちの力になりたい。
そんなちっぽけなことに、躊躇している場合じゃないのだ。
だから、そんなもの迷ってる場合でもない。即答だ。
「……もちろん、やります。私刑の異議申し立て、します」
「舞空!」