私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
異議申し立てをされた韋駄天様もとい、架威が逆上して、ここを突き止めて襲撃してこないのか?
だが、その心配はないと即答された。
何故ならば、この古民家は竜樹様が高度な認識阻害の結界を張っているから。
更に、異議申し立てが受理されて即、韋駄天様には監視兵が付いた。それらは竜樹様が手を回した者で、定期的な報告含め、不審な行動を取ったら即、竜樹様に報告が入ることになっている。
竜樹様によって手配された強固な防衛のおかげで、裁判当日までの数日、私は穏やかに過ごしていた。
古民家から出ることなく、聖威らと引きこもった生活。ただ、みんなと談笑しながらご飯を食べて寝る。
……でも、よく考えたら、こんなに心穏やかに過ごしたのは久しぶりだった。
充実した日々でも、あった。
何故ならば……。
「……出来た!」
「うん、いいんじゃないか?見た目も味もちゃんとしてる」
「本当ですか?!やった!」
私は、台所で銀太さんと二人並んでお料理中。
普通に過ごしてろと言われたところで、何もすることがない。
ならば、せっかくのこの機会。
異世界の美味しい料理を銀太さんに教わろう。