私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。

架威は更に顔をギリッと歪めた。もう既に素性がバレていることに対する怒りか。

その反応を見てか、竜樹様はスッと目を細めていた。



「……星宿院架威殿。韋駄天様を何らかの手口で襲撃、監禁して【擬態術式】で成りすまし、韋駄天様の御息女・伽藍姫に【被毒術式】で被毒させ、それを舞空の仕業と豪語し、舞空を断罪したのは、貴方で間違いありませんか?」

「このっ……!」

淡々と質問を投げ掛ける竜樹様に、架威は反応した。

だが、竜樹様は表情を崩さない。

「ちなみに……善見城に身を置いていた、我が世界の星見候補の令嬢五名が行方不明になった件……貴方の仕業で間違いありませんか?」

「わわっ!超ド級のストレート?!……竜樹おまえ、言質取んないと気が済まないタチ?」

「……」

あまりにも直球な質問と挑戦的な態度に、さすがの翼も驚いていた。

見てるこっちもヒヤヒヤさせられる。

架威は見るからにもう、怒りに囚われているからか、余計な小細工は要らないと判断したのだろう。



「……ま、ここで否定されても、これから調査官が証拠を持ってくると思いますが?」



……それを耳にした架威の目が見開いた。

< 297 / 461 >

この作品をシェア

pagetop