私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。


急激に大きくなった純白の光は、その色や線を消し去るほど、カッと光り輝いた。

眩しくて、顔を伏せてしまうほど。



……だが、光が落ち着いて視界がハッキリしてくると、そこの光景は変わっていた。

驚くべき変化が待ち受けていたのである。



剣を奮う翼の太刀筋は、先程より明らかに勢いを増している。

速度も増し、押して押して、架威を一歩ずつ後退させていた。

「銀河《奥義》……【月鎌】!」

刀身から、鎌のような湾曲した神力の刃が飛び出し、架威の真っ正面を襲う。

架威は、咄嗟に魔力を固めて防御するも、勢いに押されて苦痛表情を浮かべ、防戦一方。徐々に追い詰めている様子だ。



……だが、驚くべきことは、その勢いだけではない。



翼の『色』が変わっていた。

漆黒の髪は、白銀となり。

得物の黒い刀身は、白く光り輝いている。

そして……魔族の象徴ともいえる、あの大きな黒い翼が、キラキラと輝きを伴う白銀の色へと変化していた。

黒い天使から、まるで本物の白い天使へと、姿を変えていたのだ。



それだけではない。

翼から微かに感じていた澱む魔力が、ない。

今の翼から感じるのは、神力だ。

魔族が、魔族の苦手とする神力を?!



「あれは、【絶対従者契約】の力だよ」
< 332 / 461 >

この作品をシェア

pagetop