私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。


「柔らかいパン?!何だそれは、美味いのか?!どうやって作る!ハンバーガー、どこにある!」

興奮して思わず席を立つ天子様。そこへ竜樹様も会話に入る。

「天子様、それはただいま夜叉王領で試作を重ねています。ようやくカタチとなって、夜叉王領の王都では大人気の代物です。ハンバーガーも」

「何だとっ!……うぉぉぉ!竜樹、でかしたぞ!食べる、食べる!ハンバーガー食べたいぞぉぉ!……毘沙門天、夜叉王領の羅沙に文を出せ!夜叉王領に行く!行くぞ!」

「天子様、文は後程御自分で書いて下さいませ」

ハンバーガー?美味しそう……私も食べてみたいんですけど!

夜叉王領、行ってみたいなぁ。



それから、夜が更けても私達の飲み会は続行していた。

そんなに話すことがあるのかというぐらい、話が尽きない。

そのうち、天子様が眠気に堪えられなくて、翼の膝の上で寝てしまった。

ぐっすりとお休みになった天子様は、毘沙門天様に抱き上げられて部屋へと戻られる。子どもはお休みの時間だ。



……いや、子どもだけじゃない、かな。



「……舞空、眠たいのか?」

「い、いや……」

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