私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
……私らは、仲間。
その一言を耳にした途端、胸がじわっと熱くなって、いっぱいになった。
ほんの少しの間だけど、仲間だと思っているのは私だけじゃないってことに。
認めてくれていたとわかって、嬉しかった。
「……ねえ、聖威」
「何だ」
「……ありがとう」
それから間もなく、私はスッと眠りに落ちてしまった。
完全に眠り落ちるそれまでの間、聖威がずっと傍にいたような気がする。
明日勝手に帰るなと言われて、立ち去りづらくなったのだとしたら、申し訳なかったけど。
でも、私達は確かに仲間で。
共に過ごした、闘った時間もあって。
……それに何より、聖威たちがいなければ。手を差し伸べてくれなければ、今の私はいない。
きっと冤罪をかけられたまま、監獄へ放り投げられ、その一生を終わらせていただろう。
昔に描いた『夢』をも心の底に沈めたまま。
《舞空の人生は、舞空のものだ》
(……ありがとう……)
そう言ってくれて、前を向かせてくれて、ありがとう。
感謝の言葉、どれだけ言っても言い足りない。
明日、たくさんのありがとうを言いながら。
三人を見送りたい。