私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。

「この人はうちの隊長」

簡単に紹介されると、その隊長と目が合う。深く頭を下げられた。

月輪界大防衛軍【ルナ・ドラグ】実働十大部隊、特別機動捜査隊の隊長、月御門宙一郎殿。

聖威の属する部隊の隊長、聖威の上司であり。銀太さんの叔父様らしい。



「天界の令嬢、舞空殿。話は聞いております。我が軍の任務にご協力頂き、感謝致します」

「い、いえそんな。私は何も……」



あまりにも丁寧に深々と頭を下げてくるので、恐縮してしまった。

感謝だなんて……私の方が助けてもらったり、感謝でいっぱいなのに。



すると、後方から複数の足音が聞こええくる。

目の前にいる隊長が、「お、これはこれは……」と、再び頭を下げた。

振り返ると、そこにはこの世界で一番身分の高い御方たちが、こっちにやってくる姿だった。

恐れ多くて私も慌てて頭を下げる。



「……月輪界の使いの者よ。遠路はるばるご苦労であった」

「これはこれは、天界の統治者、天帝・帝釈天殿。我々月輪界大防衛軍の任務にご協力頂き、誠に感謝致します。急な来訪にて、総統・月影が直接出向くことが出来ず、代わりにこの月御門宙一郎がご挨拶させて頂きます故、お許しください」
< 390 / 461 >

この作品をシェア

pagetop