私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
「な、何で急に出臍のフリ?!……なんなら、おまえの母ちゃんこそでべそだ!このでべぞー!翼の母ちゃんでーべそ!」
「俺、捨て子だから母ちゃんでべそかどうか知らんもーん!わー!でも奥方はでべそじゃないからこの話は破綻!……聖威は、恋愛偏差値の低い戦闘バカといっておくか」
「おまえ仮にも主人に向かってなんてことをぉぉっ!おまえこそ、すけこましのチャラ男のヘラ男のエロ男の……」
随分と、低能な争いになってきた。
口論というよかは、翼という黒い翼の彼が、黒髪美少女・聖威を揶揄っているというのが正しい。
目を吊り上げてムキになっている聖威に対して、翼は大爆笑と余裕たっぷり。
しかし……これ、いつまで続けるわけ?
低能な口喧嘩という戦が目の前で繰り広げられ。
それを無視して、お仲間はお湯を沸かしてお茶の準備をしている。
部外者?客人?の私は放置され。
これ、いったい何の場面!
また開いた方が塞がらず、唖然としてその光景を見守っていた。
の、だが。
「あっ……ち、ちょっと!」
見過ごせない発見に、思わず声をあげてしまった。