私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
「そういや、『チョコレート事業』は順調に進んでいるみたいだね?」
「……あ、そうでした!報告書、読んで下さいました?今度はチョコチップの入ったお菓子が当たりで、城下でも人気の商品になってそうです!職人も増えて、今後は他王領や忉利天にも進出出来るかも……!」
「はは。『竜王領の名産品』だなんて。まさかここまで大きく事業を展開出来るとは思わなかった。これも、舞空のこだわりと努力ならでは、だね?」
『チョコレート事業』とは。
私が挑戦した事業のひとつ。
偶然にもその機会に巡り合うことが出来たのだった。
竜樹様に連れられて、竜王領にやってきたのは良かったけれども。
当時は一期上の生徒らの課程の最中であり、私が神術士養成所に入所出来るのはまだ半年先だった。
……だが、竜樹様はそのことに気付かなかったわけではない。
その入所するまでの期間、治癒師である紅龍様のもとで下働きをしながら……とある事業を持ち掛けてきた。
『舞空に見て欲しいものがあるんだけど、一緒に来てくれるか?』