私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。


『この地域に見慣れない植物が自生しているという報告を受けて調査させたところ、まさかカカオの実が天界にも自生していたなんて、思いもしなかったけど』



そこで、竜樹様の提案だ。



『確か舞空、前にチョコレートの作り方を聞いていたなと思って。もしよければ、このカカオの実を収穫してチョコレートを作ってみないか?』



これが、私の新たな挑戦となる。



まず、この自生しているカカオの木一帯の管理と整備。

農家の人を何人か派遣してくれて、竜樹様の人間界の知識も借りて、農園としてみんなで整備し、早速収穫を行った。雨期と乾期のあるこの地域、管理をしっかりすれば、収穫は年二回行うことが出来るそう。

そして、収穫された果実は果皮を除いて一週間ほど発酵させる。

試行錯誤を重ねて、チョコレートの原料があっさりと出来上がった。



……そこで、思わぬ助っ人を竜樹様が呼んでくれた。



それは、農業大国の主。夜叉王様とその令息である夜迦様だ。

カカオ豆が竜王領で自生していると聞いた途端、『私らにも手伝わせてくれ!』と、積極的に援助を申し出たという。
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