私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。

あんなに、錘を乗せられていたような重苦しかったのに。



(冤罪だと、わかってくれた……)



「ど、どうした?舞空嬢!」

「い、いえ……」



そう声をかけられるのも、無理はない。

私の目からは、涙がどっと出て溢れていたのだから。

地下牢では誰もが、婚約者の朝霧様までもが私の犯行だと口を揃えて責められ続けていたのに。

私が……私がやってないとわかってくれる人たちがいた。

そして、私を連れ出してくれた。

あの絶望から。

手を差し伸べて……くれたのだ。

そう思うと、安堵で涙が止まらなかった。



よかった……。



「……嬉し涙はまだ早いぞ、お嬢さん。なんせ、逃亡を計ったからな。気付かれるのも時間の問題だ」

「す、すみません」

「まぁー?俺らが護送車破壊して御者らを足止めしてきたので、脱走発覚までは猶予があーる!」

「翼の言う通り、その猶予時間の中で【被毒術式】を発動させた特級犯罪人を見つけねばならない」



息をごくりと飲む。

そうだ。ここで安堵の涙を見せている場合ではない。

伽藍様に手をかけた特級犯罪人とやらを見つけねばならないのだ。

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