私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
そう言いながら、竜樹様と翼は私らの周りに集まってきた。
銀太さんは私の隣の椅子に腰掛けている。
そして、ここにいる誰もが聖威の発言に注目していた。
「……まず、伽藍姫とやらの毒殺しようとした犯人は、私らが追っている特級犯罪人の仕業、で間違いない」
「……」
そう言い切る聖威の言葉に、私は頷く。受け入れるように。
「……竜樹からあった報告の【被毒術式】の術陣が決め手となった。あれは、月輪界のとある神術士の一族に伝わる複雑な術陣の図だ。その特級犯罪人は、優秀な神術士でもある。微量の神力調整も、ヤツなら可能。……最も、天界の神術士サマらに見破られてしまってるけどな?」
聖威は竜樹様の方をチラッと見る。
「畏れ入ります。伽藍嬢の治療に当たった者は、神術士としても優秀な者だったんだよ。彼の手柄だ」
「でも、何故……?何故、伽藍様が特級犯罪人に?」
「狙いは、その伽藍姫じゃない。……舞空、狙われたのは、あんただ」
「えっ……私?」
今度は、聖威が頷いた。
「特級犯罪人は、なんとしても舞空を排除する必要があったんだ」
「え?な、何で私を……!」