私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
承の巻 ちびっこ剣術大会に潜入
6.ひもじい思いをしないように
仕えている姫君の毒殺未遂の冤罪をかけられた私ーーー舞空は、謀の罪で婚約者から婚約破棄を言い渡され、主・韋駄天様の私刑によって、早々と監獄へと護送されていた。
しかし、その時。謎の人物三人によって、私を乗せた護送車が襲撃される。
謎の人物とはーーー異世界から来たという、戦士たちだった。
その戦士たちの手によって、護送の幌馬車は破壊され、監視兵と御者は戦闘不能。
私は、少女神術士・聖威の転移術式により連れ出される。
そこで待ち受けていたのは……この天界で一、ニを争う強さと美貌を持つ【水帝天導師】竜樹様と。
私が冤罪をかけられた理由の、驚くべき仮説だった。
彼ら、異世界から来た戦士たちは、自分らの世界の『特級犯罪人』を捕まえるために、この天界にやってきた。
そして、私を断罪した韋駄天様は、その『特級犯罪人』がなりすましたニセモノで、見てはいけないものを見た私に冤罪を着せ、追放したのではないか。
伽藍様は食事に毒を盛られてはおらず、『特級犯罪人』の【被毒術式】によって、被毒したのだと。全ては、私をこの忉利天から追放するために。