私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
そこには確かに、銀太さんしかいないのに。
その席の向かいには、誰も座ってないのに……誰かと話してる?誰もいないのに?!
ま、まさか!私には見えない誰かがいるとか?!やだそれ、病……。
心の病を疑う衝撃の場面に、その場で固まってしまった。
(これは……)
見てはいけないものを見てしまったような気がする。
と、いうのは早計で。
『……時に、銀太。姫様の様子はどうだ?』
相手の声が、何処からか聞こえる。病気ではなかった。
しかし、それらしい相手がいない。
密かに室内を見回すと、昨日はなかった見慣れない物体が、銀太さんの目の前に置いてある。
これは……石板?表面がツルツルしていて、光が反射している。
だが、更なる衝撃はすぐそこに。
「……あぁ?聖威か?相変わらずだよ」
『相変わらずとは何だ!報告になってないぞ!』
ひゅっと息を飲み込んでしまった。
そのツルツル表面には、なんと……人の顔が映っていたのだ。銀髪の大人の男性だ。
しかも、動いている?喋っている?!
何で?!
どうやら、銀太さんは石板の表面に映る動く動画の男性と会話をしているようなのだった。