電卓女
天然との遭遇
『あの人いいな~将来性よし、ルックスよし…月40はかたいな』
私の趣味は人に値段をつけること。街でいいなー、付き合いたいなぁと思う人に価値をつけているのだ。
「ひ・と・み!またいつものしてたな(^o^)」
「?…おぉ!ってみてたのかい。」
待ち合わせに遅れたあげくに、くったくない笑顔でやってきたのは悪友?麻衣子。
「みてんなら声かけなよ(T_T)\(-_-)」
「だって、ヒトミ目がやばかったから、面白くて。」「相変わらず趣味悪いな。」「そっちこそ~!相変わらず電卓並だよね。で今のはいくらよ。」
「うっ…年収ざっと1000万かなって。いいじゃん、唯一の楽しみなんだから。で、今日はどこ行く?」
今日は一週間に一度のストレス発散日。遊びに行く場所はいつも一緒なんだけど、たまには違うとこにも冒険しに行こうかと、ついこんな言葉がでる。
「今日ね、実は友達が一人くるのよ」
友達?そうか、こいつには他にも友達いるんだよね。
「あ、きたきた」
「ごめーん(>_<)遅れた。」
「遅いよ~。とりあえず紹介するね。こちらはヒトミ。で、こやつがナナ。」
「ども、はじめまして」
「はじめまして!よろしく!」
なんだか、とても人なつっこそうで、かわいい子というのが、最初の印象だった。
「じゃ、いつものとこ行くか!」麻衣子の一言でいつものbarへ。
barに到着するや否や、麻衣子がナナに会わせた理由がわかった。「ね、あの席の人たち、スーツ着てない人¥持ってるよ。あっちも三人だし、落としてくるよ。」
へっ?
驚いている間もなく、気が付くと気に入った人を捕まえている。
「気が付いた?あの子、天然でアンテナ動くの。ナナは、電卓女の上級(^-^)ヒトミと息が合うと思って。」
あんたのそのくったくなく笑って言うところが、怖いわ(^-^;)
「ただいま!今日はまだ仕事の仲間が他にもいるから、あとで連絡するよって」ちゃっかり、名刺もらって戻ってきたナナ。麻衣子の言うとおり、ナナと打ち解けるのに時間はかからなかった。似てるのだ、私と男をみる目が。
そして、この天然ナナとの出会いが、わたしの電卓を更にパワーアップさせたことは言うまでもない。f^_^;
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