ある1人の女の子
〜始まり〜

神崎千舟は16歳の女の子。ただそれだけでは普通の女の子、として思ってしまうかもしれない可能性もあるから、付け足しておく。 

私、神崎千舟始まり16歳の病気を持った女の子。

「千舟ー!起きた?」

朝はママが起こしに来てくれる。
その時間より前に私は起きるのだが、私はママが来るまで動かない。

「おはよう、ママ。」

そういって私は笑う。私は病気になってからよく笑うようになった。

人を心配させないため。両親に大丈夫だよと感じさせるため。

理由はそれもあるが、やっぱり一番は、笑っていればきっと私のところにもいいことが起こるから。というものだった。

でも、自然なぁ顔じゃないと幸せって来ないのかな?わからないけど私は今日も笑う。

「おはよう千舟。ぐっすり眠れた?」

毎朝同じことを聞いてくる。

私の答えはもちろん眠れたよママ。って返事。

私はまた笑う。

「朝ごはんできてるよ。支度して降りておいで。」
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