男装即バレ従者、赤ちゃんを産んだらカタブツ皇帝の溺愛が止まりません!
告げた瞬間、サイラス様の纏う空気がピンと張り詰めたのを肌で感じ、この指摘はタブーだったのかもしれないと気づくが、一度声にした言葉は戻ってくれない。
「お前の杞憂だ。夜の静寂はすでに俺にとって脅威ではない」
……え?
「お前と床につくようになり、俺の夢に魔物は現れなくなった。それに眠りは元来より浅いのだ。眠りにつかずとも、お前を腕に抱いていると穏やかな波間を揺蕩うようにどこまでも心地よく、心身の疲れが癒される」
しばしの間を置いて返った答えと、それを口にする柔らかな彼の表情に面食らう。
「ハッ、ハハハハハッ!」
予想だにしない発言に驚いてポカンと見つめていたら、サイラス様が高らかに笑いだす。
「なんという阿呆面をしている! そうやってお前は、いつだって俺を退屈させない。……呪われた俺の人生に柔らかな明かりを灯し、温かに照らす」
「あっ!」
次の瞬間には、私はサイラス様の腕にギュッと掻き抱かれ、唇を奪われていた。
「お前の杞憂だ。夜の静寂はすでに俺にとって脅威ではない」
……え?
「お前と床につくようになり、俺の夢に魔物は現れなくなった。それに眠りは元来より浅いのだ。眠りにつかずとも、お前を腕に抱いていると穏やかな波間を揺蕩うようにどこまでも心地よく、心身の疲れが癒される」
しばしの間を置いて返った答えと、それを口にする柔らかな彼の表情に面食らう。
「ハッ、ハハハハハッ!」
予想だにしない発言に驚いてポカンと見つめていたら、サイラス様が高らかに笑いだす。
「なんという阿呆面をしている! そうやってお前は、いつだって俺を退屈させない。……呪われた俺の人生に柔らかな明かりを灯し、温かに照らす」
「あっ!」
次の瞬間には、私はサイラス様の腕にギュッと掻き抱かれ、唇を奪われていた。