男装即バレ従者、赤ちゃんを産んだらカタブツ皇帝の溺愛が止まりません!
「あの、ひとつだけ。初めの方に『仕事は自分なりのやり方で、状況に応じて臨機応変に』というのが『真面目を装った怠惰』だとゼネダ様はおっしゃっていました。けれど、主の状況に鑑みてもっとも適切と思う行動が必ずしもマニュアル通りとは限らないのではないかと。お仕えする中でマニュアルの厳守が最適ではない、そんなイレギュラーもあり得るのではないかと感じたのですが」
「おや、失礼。たしかに、それに関しては私の言葉が足りなかった」
 私の質問にゼネダ様が気を悪くしないかと少し不安だったけれど、彼はあっさりと謝罪して補足する。
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