男装即バレ従者、赤ちゃんを産んだらカタブツ皇帝の溺愛が止まりません!
 微かな違和感は、じきにそれを上回る快感が塗り替えた。繰り返される繊細な愛撫に、私はあっという間に愉悦だけしか感じなくなった。
「あ、いやぁ……」
 過ぎる快感に、むずかるように身を捩る。
「いや? おかしなことを、お前の体は俺の与える快感に喜んでいる。もっともっと悦くなれ」
 彼の姿が消えたと思ったのは一瞬。
「だ、だめ……っ、あぁ!」
 下肢の間に埋まる黒々とした頭髪を目にして、クラリと眩暈を覚えた。
 彼がもたらす大きすぎる快感の渦が私をのみこんで、視界がチカチカと点滅する。彼は唇と舌で、そしてその手で容赦なく私を高める。
 私は息を弾ませて、与えられるまま幾度となく小さな頂へと駆け上った。
 すっかり息が上がり、意識もふわふわとして夢とうつつの境すら曖昧になってきた頃、ついに彼が長く顔を埋めていた下肢から身を起こした。
「最初は辛いかもしれん、俺にしがみついていろ」
 彼は上衣だけを脱ぎ去り、性急にズボンの前を寛げると私に覆い被さった。
「ぁ、ぁああっっ!!」
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