お見合い相手から溺愛されて困っています。

お土産

帰りにお土産を買いたくてお店に立ち寄った。

カナちゃんやめぐちゃん達にお菓子を買い、自分用に、ウロウロしてしまう。

目移りしてなんでも欲しくなってしまう。

桜木さんにもお礼に何かあげられないかな、と探し回る。

カップならどうかな?いくつあってもいいし。

私も欲しくなり…なんとなくお揃いで買ってしまった。
ストラップや文房具などもいくつか買い終えたところで桜木さんと合流した。

桜木さんの手にはなんだかすごい荷物が…。190くらいある桜木さんの手でも抱えるほど。

「どうしたんですか?」
とビックリして声をかけると

「あかりちゃんにお土産だよ。可愛かったからつい買っちゃった。」

えぇーっ!!!

本気で腰を抜かしそうになった。
こんなに大きなぬいぐるみ買ってる人見たことないもの。買いたくても高くて普通買えない。

私がもらったらこの子おんぶしないと持ち帰れないかも、というほど。

私は興奮してこのまま桜木さんに抱きつきそうな勢いで彼の腕を掴んだ。

「桜木さん!本気ですか?本当にいいんですか?今まで生きてきた中で1番嬉しい!」

「そんなに喜んでくれるの?ペアで買ってあげようか?」

そんな私たちの会話を聞いて周りの人は目を見開いて驚く。

いや、私だって驚く。流石にそれはないです。

「まさか。私の部屋にこの子が来ただけで幸せです。今日から一緒にいられると思うだけで今日は眠れなさそうです。」

「あかりちゃんに渡したくても流石に今は渡せないなぁ。俺が抱っこしてくからあかりちゃんははぐれないように洋服に捕まっててね。だいぶ帰りのゲートが混んでるみたいだからね。」

そういうとあかりちゃんは素直に俺のジャケットの裾を掴んでいた。

その仕草に俺の喉の奥が締まる。
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